先日、ある病院に行き、何人かの女性の職員さんとお話ししたところ、「わたし、骨がゆがんでるみたいなんですよね」と言われる方が多いのに驚きました。
骨盤がゆがんでいる、背骨が歪んでいる、片方の肩が上がっている、つい猫背になるなどいろいろですが、ゆがみを自覚しながら生活しておられる方は本当に多いですね。
ゆがんでいることに気づかないということも多いですが、自覚しているということは、それだけ、ゆがみから来る不調を抱えておられるということでしょう。

皆さんはいかがですか?
鏡に写った自分の姿を見て、「頭が前に出ている」、「姿勢が良くない」、「お腹がポコッと出ている」と気付き、思わず青ざめた経験はありませんか。

では、ゆがみ、特に背骨のゆがみについて考えてみましょう。これは私たちの健康と大きな関わりがありながら、放置されやすい問題です。

ゆがみの種類

背骨のゆがみは大きく分けると次の二つに分類できます。

①ねこ背

猫背

猫背にもいくつか種類があり、肩口ねこ背、真ん中ねこ背、腰ねこ背などに分けられます。

肩口ねこ背:肩のあたりがねこ背の頂点になっているものです。
これは、手、指などのしびれの原因になります。
真ん中ねこ背:肩甲骨の真ん中よりやや下が頂点になったねこ背です。
畳の上で仰向けになって寝るのが辛くなります。
腰ねこ背:手を下に自然に下した状態で、肘の一くらいのところに頂点があるねこ背です。
あぐらをかく、イスに座ったらすぐに足を組むなどのくせになって現れ、腰痛の原因の一つです。

②左右どちらかにゆがんでいるもの

側湾症よく耳にする、脊椎側弯症がこれに当たり、一時的なものや先天的で進行していくものなど症状や原因は様々です。
これは、腰痛や神経痛の原因になります。

 

 

 

 

なぜ背骨がゆがむのか

原因は様々ですが、最も多いものの一つが、「楽な姿勢」です。
例えば、ねこ背の姿勢が楽だと思う人は、その姿勢を無意識のうちにとり続けてしまいます。
すると筋肉はその姿勢が正常であるかのように、いつもその姿勢をとらせるように働きます。
また、脚を組む姿勢、バッグをいつも同じ側にかける癖、食事の時に片方だけでかむ癖、横座り、あぐら座りなども背骨のゆがみの原因になります。
言い方を変えると、普段からその姿勢が楽だと感じている人は、既に背骨が歪んでいる可能性があるといえます。

背骨のゆがみと骨盤

背骨のゆがみと骨盤は切っても切れない関係にあります。
それは、骨盤が体全体の骨格の中心になるところだからです。
子の中心がゆがんでしまうと(傾いてしまうと)、痛みやしびれ、内臓機能の低下を招きます。

ゆがみチェック

次のリストで、あなたの背骨のゆがみを生活の中からチェックしてみてください

□枕が変わると眠りにくい
□固いベッドや毛布でなかなか眠れない
□仰向けでなかなか眠れない
□朝起きた時、手足が冷たい
□朝起きた時、手足がしびれていることがある
□首を傾けていることが多い
□左右の肩の高さが違う
□ネクタイが左右どちらかに寄りやすい□スカートが左右どちらかに寄りやすい
□靴の減り方が左右で違う
□歩いていると左右どちらかに寄りやすい
□イスに座るとき、脚を組んでいると楽だ

さあ、いかがでしたか?

該当する項目が
1~3個:軽度の歪みの可能性がある
4~5個:中程度のゆがみの可能性がある
日常生活の中で姿勢や骨盤、背骨を意識するようにしましょう。
6個以上:日常生活に影響を与えるほどのゆがみがある可能性が大
現在、痛みが出ていないとしても、早めに医療機関を受診したり、ストレッチや体操などで自己管理しましょう。

次回は、背骨のゆがみが健康に与える影響について考えてみたいと思います。

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