Hiromiです。
昨日東広島市で開かれた、認知症に関するセミナーに出席してきました。
自分や親を含め、前もって考えておかなければいけないことだと思ってのことです。
さて、良い機会ですので、精油による認知症の簡単な緩和ケアについてご紹介します。
アロマが認知症に効果的?
認知症の診断で著名な、鳥取大学の浦上克哉教授は、精油の芳香が認知症患者またはその予備軍ともいえる人の機能回復に効果的であることを実証されました。
精油の芳香が弱った臭神経を刺激し、その回復を促し、脳の海馬の機能が改善されるためです。
同教授は、老人保健施設で生活している認知症の高齢者28人にアロマセラピーを施し、効果を検証されました。
その結果、正常な人を0点、アルツハイマー型認知症の人を14点と判断する検査をしたところ、軽~中程度の高齢者の内、11人は5点の改善が見られました。
また、睡眠の質が向上したため、夜中に大声を出してしまうといった、独特の症状も緩和されたと報告しておられます。
このように、身近な精油を使って香りを楽しみながら活用することは、認知症ケアの新たな可能性を感じさせます。
どんな精油をどのように使うの?
浦上教授が使用された精油は、
午前9~11時にローズマリー2滴+レモン1滴
午後7~9時半にラベンダー2滴+オレンジ1滴
で、これをディフーザーで拡散し、芳香浴するというものです。
これは、午前中には集中力や記憶力を高める作用、夕方から夜にかけては、気持ちを落ち着かせ、リラックスして睡眠の質を向上させる作用が期待されているように思います。
当店のお客様の中にも、それぞれの種類のオイルをハンカチなどの布にオイルを染み込ませて、胸のあたりにしのばせて吸引しておられる方がおられます。
また、オイルを染み込ませた布を入れる小さな袋を首からペンダントのようにしてぶら下げて、どこに行ってもその時間は香りを嗅ぐようにしておられる方もあります。
みなさん、確かに効果を実感しておられ、精油を継続して活用しておられます。
特に、夜ぐっすり眠れるようになったという声をお聞きします。
最初の内は、ご本人が芳香浴を忘れてしまわれることも多いので、ご家族が気を配ってあげる必要があるかもしれません。
そして、根気強く、楽しみながら続けることが重要だと思います。
香を嗅いだらとたんに記憶力が高まった、というようなマジックではなく、その人が持つ本来の機能を、それを抑制している要因から徐々に開放する助けですので、習慣として取り入れていくことが必要だと感じます。